世界中を旅して回り始めたころ、各国のネイティブやノンネイティブたちから、「日本人の割には」と、ご丁寧な前置きをつけた上で、英語や中国語が上手だねと言われました。
そこには、暗に、日本人はデフォルトで英語が下手だというメッセージが込められています。
そもそも、アメリカ人やイギリス人は、アジア人は英語下手だと言います。
そんな事は当然です。ヨーロッパ人にとっては、外国語は方言の延長線上でしかありません。
同じインド=ヨーロッパ語族に属するラテン系のフランス語・イタリア語・スペイン語・ポルトガル語や、ゲルマン系(Germanic)ドイツ語・デンマーク語・フィンランド語・ノルウェー語・スウェーデン語などを母国語とする人が、英語を習得するのは比較的簡単ですので、かなり高いレベルで4ヶ国語、5ヶ国語をマスターすることが可能です。
日本人や中国人が英語を学習する事の難易度をこれと同等にされては、堪りません。
ただ、日本人は、近隣の中国人、韓国人からも、特に言語学習が下手だと言われています。
非常に腹が立つ限りですが、残念ながら「ドングリの背比べ」あるいは「目くそが鼻くそを笑う」と言ったレベルではなく、客観的にみて、本当に日本人は中国人や韓国人と比べても英語がだというイメージは確かにあります。
この次のエントリーで日本人の英語発音をバカにするロシア人とイギリス人女性のユーチューブのビデオを紹介していますので、興味があればそちらもどうぞ。
世界の国ごとの英語力を評価する機関 EF English Proficiency Index (EF EPI)によるランキングでは、日本は112カ国中78位で、中国(49位)、韓国(37位)をより平均点ではるかに下回り、”Low Proficiency”として分類されています(EF Education First, 2022)。
日本人は、なぜこんなに英語が苦手なのでしょうか。
今日は、日本人は英語が苦手だという事実と、その原因分析を行いたいと思います。
日本人の「日本語苦手」の正体
「苦手」というのは、日本人は決して語彙が少ないとか、文法が弱いとかではありません。
実際、僕が留学先のアメリカでESL(English as a Second Language)クラスを取ったときは、他の国を圧倒して日本人留学生が高いテストのスコアを収めていました。
ただ、授業中の発言が極端に少なく、存在感はゼロという感じでした。
他の国の生徒、特にイラン系、ブラジル系、ロシア系などの非アジアの生徒は、間違っていてもうるさいくらい授業中の発言が多かったのを覚えています。
日本以外の韓国や台湾、中国からの留学生は、彼らに比べると静かな方ですが、、日本人に比べると積極的でした。学習に来ているのだから、人の目を気にせずインタラクティブな授業に参加しなければ損をするということを理解していました。
どちらが英語を効果的に習得するかは明白です。
日本人は、英語をツールとして使いこなしていない、つまり英語は勉強の教科だとの認識はあるが、実際に国際交流に役立てるためのツールであるという認識がない事が原因しています。
そして、日本人が特に苦手だと言われるのが、発音です。
日本人独特の訛り。それはアメリカ人にもよくからかわれるネタになっていました。
その理由一つは、カタカナとローマ字です。
日本人が世界に誇るあの2大発明こそが、実は日本人の英語をダメにしている元凶だといえます。
明治維新後、日本は非常に早いスピードで西洋の文化を取り入れ、アジア随一の工業大国に発展を遂げました。
いきおい、当時の世界の流れのままに、帝国主義の名のもと、東亜侵略と植民地支配から、敗戦、極東軍事裁判、アメリカ占領による国家システムの解体という悲劇の道を辿ったのですが、その過程の中で、手っ取り早く西洋の技術や学問を学ぶ必要がありました。
そこで日本人はいくつかの方法を採用しました。
一つは、外国語に漢字を当てて新しい言葉を作ること(それが今は「漢語」の一部となり、こうして生まれた”philosophy” =『哲学』、”economy” =『経済』などの言葉は、中国にも逆輸入され、今日でも使われています)。
もう一つは、カタカナを使って英語などの西洋の言葉に日本語の50音を当て、外来語(loanwords)を作ることでした。
外来語は戦国時代にもあったようですが、その大部分は明治維新以降に急激に増えました。
これにより、私たちは、外国語のいかなる音も、この50音のいずれかで表現し、新しい言葉として全国に浸透させるようになりました。
和製漢語・外来語は功を奏し、もともと日本語にある既存の50音と漢字だけで、新しい西洋の言葉を日本文化に取り入れることに成功したのです。
カタカナによる外来語の増加は日本の近代化に大きく貢献したものと思われます。
日本人は、もともとオノマトペ、つまり擬音語の使用を得意とします。言葉だけでなく、動物の鳴き声とか、川の流れる音など自然界のありとあらゆる音や、人間の心情までも50音げ表現し、カタカナで記述する、世界でも珍しい民族です。
一方で、「海外かぶれ」は日本国民のあるべき姿ではないとし、「南蛮人の言葉」の使用を禁じたり、戦後も英語を話す人間はエリートぶっているとか、どこか疎外感を受けるような風潮までありました。
義務教育の英語の授業では、あまり英語の発音がいいと周りから外人かぶれと言われるので、わざとカタカナ英語の発音をしていました。
ロストジェネレーション以前の英語教育は、英語の書物を日本語に訳して日本語で考えることに終始し、発音の練習は形骸化、むしろネイティブに近い発音をすることは恥ずかしいと考えた生徒達は、僕と同様に英語の授業ではわざとカタカナのような発音をし、正しい発音を覚えたり外国人を身近なもの考えた事はありませんでした。
文部科学省は、それに対して目に見えて効果的な打開策を打ち出していませんでいた。
今社会の中枢を担う30代以上は、そのツケを払わされていると言えます。
「恥」の文化を持つ日本人は、戦後70年以上たち、これだけグローバル化が進んでもこの癖を保持しており、「日本人」と「それ以外」を明確に区別し、科目ではなく実践的ツールとしての英語は、まだ身近なものとしてなっていません。
いまだに英語を話せる事は「特技」として見られているところがあります。
この風潮は、21世紀になって、徐々に変わり始めていますが、今の成人の心には、理屈ではわかっていても、まだまだこのメンタリティーが残っています。
「必要性を実感していないから」というのが主な理由のようです。
そのためか、日本人の多くが、英語を話せるようになる事を諦めています。
このまま英語を話せないまま、定年を迎える事ができるだろうと。
確かに、「英語がペラペラだがそれ以外何のスキルもない凡人」より、「英語が全く話せない天才」の方がいいかも知れない。
でも、同じ能力の二人なら、より多くの言語を話せる人の方が就職にも強いに決まっているし、人生も楽しいのは確かだし、日本国内の市場が縮小している今、海外とのビジネスは日本人の生活に今以上に深く関わってきます。
海外においてのビジネスパーソンの「仕事力」は、「業務スキル」x「英語力」となります。従って、英語が話せなかったら、いくら日本で仕事ができても、海外では無力となります。
日本人の訛りは特に不評
「ジャパニーズ・アクセント」は、英語が下手な外国人アクセントの典型例という、非常にありがたくないステータスにあります。
義務教育からスタートして、高校、大学でそれ以上英語を学習し、多くの時間とお金を投資しているのにも関わらず、非常に非生産的なトレーニングをしていると言わざるを得ません。
そして、英語の音をカタカナ音でしかプロセス出来ないため、ネイティブの英語を聞き取り、理解することもできません。
留学して気づいたのは、自分がそれまで学習してきた英語が海外で通用しなかった理由は、カタカナ及びローマ字の使用により、英語の音をすべて50音に置き換え、英語を頭の中で「英語もどき」に変換するシステムを構築してしまったことにありました。
残念ながら、義務教育課程中に英語を好きにしてくれなかった、そして間違ったコンセプトを正してくれなかった恩英語教師たちに失望しました。
日本はこのことをもっと強く認識し、ペーパーテストとTOEICで英語教師の免許を与え、教科書を翻訳して日本語で解説するだけの英語教育から早く抜け出さなければなりません。
彼ら自身、英語を職業として教えているだけで、英語の環境に生きていないのが原因だと考えます。
でもそれは、ネイティブの教師を招聘するとか、英語教育を小学校から開始するとか、そういうことでもないと思います。
お役英語教師、サラリーマン英語教師の代わりに、日本人でも外国人でもいいから、現役で生の英語を使用している異なる業界の人に英語教育の資格を取らせ、教壇に立たせるのがいいのではないか、と思います。
そして、大人になってから英語を学習するためこのカタカナの弊害から解き放たれるには、一度カタカナ音で固められた英語の音の認識を一度リセットし、発音を最初から学び直す必要があります。
英語にも母音はあるがアイウエオはない
日本語の音の単位は、アイウエオの5個の母音(vowels)と、カサタナハマヤラワ・・・の10数個の子音(consonants)を組み合わせた音で構成されています。
これらの音は、言語学(Linguistics)上ではモーラまたは拍と呼ばれる単位で認識されてます。
僕たちが使う仮名の「文字」は基本的にこのモーラを単位として構成されています。
日本語は、各モーラが一定の速度、同じ長さで発音される所に特徴があります。
一方英語では、子音と母音を組み合わせ、音節(syllable)を構成します。
音節が日本語のモーラ(拍)と同一だとするものだと思われがちですが、まったく別物です。
例えば、”I ike coffee.”という英文があったとします。これは何音節でできていますでしょうか?
多くの日本人は、これを文字数=「拍」と勘違いして、”ア・イ・ラ・イ・ク・コ・オ・ヒ・イ”だから、”9音節”だと誤解します。 でも実際は、”I-like-co-ffee.”の4 音節です。
しかも、日本語の「拍」はその名の通り、等間隔でマシンガンのように等間隔の間で発音されますが、英語の音節はアクセントの置かれた場所を強くゆっくり、その他のsyllablesは弱く速く発音されます。
上の”I like coffee”という文の場合は、文脈にもよりますが、通常はcoffeeの”co”のところを一番強くゆっくり発音します。
英語を習い始める初期段階で、日本人の小中学生はすでに日本語の基本をマスターしています。この状態の脳に日英両言語の発音「システムの違い」を意識して理解させる事が非常に重要なのに、日本教育はこの難解なプロセスを回避し、理屈で教えやすい文法ばかりに重きを置くきらいがあります。
[ӕ]は「アとエの中間音」ではなく両方の「エア」だ!
次に母音ですが、日本語にはアイウエオの5つしかないのに対し、アメリカ英語には、日本語のアに発音が似ているものだけでも、[ӕ]、[ɑ]、[ʌ]、[ə]の4つあります。
まず[ӕ]は、イギリス人によく「典型的なアメリカ英語の音」と言われる音で、「ア」と「エ」の中間音などと言われています。
でも実際は、もっと単純で、一番近いカタカナ表記は、「エア」です。「エ」も「ア」も発音されているので、「中間音」ではありません。
発音方法は、簡単に言うと、下顎を落とし、1.5拍くらいの長さで「エア」と発音すれば、それに極めて近い音になります。
例をいうと、
Japan, Saturday, cat, can, bat, drag, Amazon, apple, fan, fantasy, van, gather, chat, challenge, shall, hat, fax, ban, band, tangible, man, last, past |
などです。
この音が登場する状況は、以下の通りです。
- スペルが”a”の母音 (例: fat, cat)
- アクセントがついた母音(例: family /ˈfæməli/)
- その母音”a”の後に子音+”e”がつかない(例: ❌same /seɪm/, ❌tale//teɪl/)
- その母音”a”の後に”ng”または”nk”がつかない(例: ❌bang /*beɪŋ/, ❌thanks/*θeɪŋks/)
*辞書に記載されている発音記号はæの場合が多いが、実際の発音はeɪ。 - その母音”a”の後に”ll”がつかない(例: ❌ball /bɒːl/, ❌install/ɪnˈstɔːl/))。
例外を挙げると、
Jane, wane, stale, stall, *language, bang, state, gate, ape, scrape, gain, stain, all, launch |
*辞書の発音記号では/ӕ/だが、実際は/eɪ/で発音される
などです。
もちろん、普通は全部覚えられないので、最初は上の2つだけ覚えておけば十分です。
あとは徐々に慣れます。
アメリカ英語にアイウエオのオの音はない。近いのは「アー」だ
次に[ɑ]ですが、ここでは発音をシンプルにするため、/ɑ/, /ɑː/, /ɔː/を同一のものとします。
これでも、まったく問題ありません。
こちらは口を大きく開け、舌を少し後ろに下げ、「アー」を発音します。
日本語と違って顎が下がりきるのに時間が掛かるため、若干長くなり、こちらも1.5拍程度です。だから「ア」ではなく「アー」と表記します。
例を挙げると、
hot, launch, all, pawn, lawn, Claudia, Scott, spot, clock, watch, song, bond, gone, block, fox, got, god, *caught, cot, watt, on, of, cob, suave, appalling, astonish |
などです。
スペルは、アクセントのある音節に”o”の単体で出てくる時や、”au”, “aw”などが多いです。
もう一つ、先ほどの/ɑ/の音と共通する事ですが、先ほど1拍半の長さで発音すると言いましたが、よりネイティブに近い発音にしたい場合、/ɑ/の直後に無声音(声帯が震えな音、つまり-k, -t, -p, x)が続く場合は、1拍の長さで日本語の小さい「ッ」のような詰まる音(スタッカート)を挟みます。
逆に、/ɑ/の直後に有声音の子音(-g, -d, -b)が続く場合は、しっかり1拍半あるいは2拍文の長さになります。
この微妙な発音の違いは、ほとんどのネイティブは無意識にそう区別的に発音しており、気づかずにやっています。
例えば、
rope /roʊp/は、「ロゥップ」 |
robe /roʊb/は、「ロウーブ」 |
got /gɑt/は、「ガット」 |
god /gɑd/は、「ガァード」 |
この微妙な違いは、辞書の発音記号には現れない。
という感じです。
文字にすると複雑に感じますが、やってみれば意外に自然に覚えられます。
「シュワ」を極めれば英語の子音はマスターしたのと同じ
その次は、英語で最もよく使われると言われている/ə/の発音です。
“schwa(シュワー)”と呼ばれ、「アイウエオ」のどれにも属さない中立の音です。
それゆえにカタカナをベースにして発音している日本人には大抵「ア」、場合によっては「オ」として発音されています。
発音方法としては、口を小さく開き、舌は自然体のまま動かさず、声を発します。
これに似た発音/ʌ/は、ここでは簡略化するために/ə/の音と同一として取り扱います。/ɑ/, /ɑː/, /ɔː/と同様に、それで問題ありません。
ただ一つの/ə/と/ʌ/の違いは、前者には発音の強調を表す「アクセント」がついていないが後者はある事と、前者は早口では省略されるほど軽く発音されるが後者はしっかりとした単語の主役的母音として発音される事です。
about /əˈbaʊt/ |
abundant /əˈbʌndənt/ |
redundant /rɪˈdʌndənt/ |
「アイウエオ」のどれにも属さないが、どの音にも聞こえなくもない、ただ声帯が震えただけの音です。
実は、アクセントのない音節の母音は、どうスペルされていても、かなりの頻度で/ə/と発音されています。
“animal” /ˈænəməl/という単語の発音を発音を例に取ってみましょう。
この単語を日本人が発音するとどうしても「アニマル」と聞こえがちですが、これをよりネイティブ式に発音したい場合、まずアクセントのある最初の”a”のところを/ӕ/(エァ)と強く1.5泊くらいの長めに発音し、次の/ni/の音節は「ニ/ni/」ではなく/nə/。日本人の耳には、はっきりしない「ナ」か「ノ」か「ネ」にも聞こえるます。
最後の [mal] の音節も半拍程度の長さで、[məl]と一気に発音します。日本人の耳には「モー」のように聞こえます。
この時、必ず最後のLの音を出すために、舌の先を上前歯の歯茎あたりに当てます。
実はこの舌のポジションは、[t]、[d]、[n]、[l]のすべての発音の際に共通です。
発音もインプットとアウトプット
それ以外の日本人の苦手な音は、[r]と[l]などいろいろありますが、これらはまず発音方法を理屈で覚え(舌のポジションと動き方、強弱と長短)、自分で発音したのをネイティブに○×でフィードバックしてもらうのがいいと思います。
ネイティブと話す機会が少ない人は、とりあえずスマホのインターフェイス言語を英語に変え、Google、Siri、Alexaなどのシステムに話しかけて認識するかどうかで自己テストしてみるのがいいと思います。
また、YouTubeなどに発音の仕方を説明するビデオがありますので、これらのソースも活用すると良いでしょう。
あまりお金を使わなくても良いと思いますが、一応、僕の場合は、こちら(American Accent Training (American Accent Traning))というオーディオ付きの書籍をアメリカで買って勉強し、ネイティブにフィードバックをもらう、という方法でアクセントを減らしていきました。
結局のところ、英語学習の肝は目的意識とモチベーションの維持で、そのために自分に一番あった方法論を選ぶ事だと思います。
手数料無料の留学手続きサービスなら【カナダジャーナル】 手数料無料の留学手続きサービスなら【カナダジャーナル】僕の意見としては、言語の習得に王道などは存在しません。
あと、これは発音に限らず語学全般に言えることですが、英語の教材は、7〜8割程度理解できればいいので、できるだけ日本語ではなく英語で説明されている洋書を選ぶのをお勧めします。
あとは、モチベーション維持のため、自分の理解度を評価するときは、必ず減点法でなく加点法で評価すること。でなければ、すぐに自分に対する失望感で心が折れてしまいます。
あとはなるべく決められた時間ないは日本語を排除して「英語脳」を構築し、英語のことはすべて英語で考えて英語で完結するようにしていきます。
何度も挫折が訪れると思います。自分は才能がないから、絶対にネイティブと対等に話せるようにならないのではないか、と自問する事でしょう。すぐに上達しなくても諦めてはいけません。
進んでいるとき、自分には見えません。でも気づいていなくとも、練習を続ける限り、前に進んでいるのです。
そしてあるとき、嬉しい驚きと共に自分の成長を実感する時がきます。
まとめ
- カタカナ、ローマ字は「外来語」を安易に覚えるのには役だったが、日本人を英語から遠ざけた
- 世界で悪名高い日本語の訛りを消すには、「アイウエオ」の発想を脱却せよ
- シュワーをマスターしたら、英語の母音は殆どマスターしたのと同じ
- 所詮は怒涛のインプットとアウトプットの量と慣れ。才能は不要。
References
EF Education First, 2022. EF English Proficiency Index. [Online]
Available at: https://www.efjapan.co.jp/epi/regions/asia/japan/
[Accessed 4 September 2022].
LONGMAN, 2022. Longman Dictionary of Contemporary English Online. [Online]
Available at: https://www.ldoceonline.com/dictionary/install
[Accessed 5 September 2022].