欧米の受け売りを選択的にやるのやめろ!
アメリカから来た英語でトキシック・マスキュリニティー(toxic masculinity = 有害な男らしさ)というのがある。これは、当事者である男にとっての害ー男は男らしくあるべきという価値観が植えつけられ、自分の弱さをさらけ出すことや、つらい現実から逃げることは敗北と考え、結果として自殺を選んでしまったり、人生の幅を狭めてしまう、リスクと、女性にとっての害ー男尊女卑、亭主関白といった昭和あるいはそれ以前の「前近代的」な価値観や、女性に女らしさを強要する風潮を助長する、といった両面を非難するものである。
日本には、耳の心地のよい断片だけが伝わり、権利の主張と義務の放棄がごっちゃになっているところがあるようだ。
Pathetic!
実際に質の悪いマッチョな男がいるのは認める。そういう奴らの大半はアルファではなく自信がない三級品だ。ただし、多くの場合トキシック・マスキュリニティーなんてものは、似非フェミニストが作り上げたプロパガンダだ。男らしさ=諸悪の権化という等式を作ることで、この社会の男立ちを去勢しようとしている。そうなれば、女性であるということを特権にして、簡単に男を操ることができる。
そして、この陰謀に巻き添えを食って去勢された男には何も残らない。自分の力で行くこともできず、守るべき家族も持てず、ATMにすらなれない。SNSで愚痴をこぼしながら老いさらばえて、やがて孤独に死んでいくしかない。
男には、強要された不必要な義務から逃げる自由もあるが、同時に、男らしく生き、自分に恥ずかしくない社会的な役割を果たす生き方を選ぶ権利もある。
現在の民主主義が、単に弱者と強者を入れ替えたり、伝統的な価値観を尊ぶ権利を奪うものであってはならないはずだ。
俺は、フェミニストや性的マイノリティには大きな尊敬の念を抱いている。日本や海外には、それらに当たる友人もいる。
尊敬できるフェミニストやLGBTに共通するのは、頭がよく、言っていることとやっていることが一致していることだ。
カリフォルニアでは、フェミニストを名乗るティナというアメリカ人と付き合っていた。彼女にとってフェミニズムとは、純粋な「男女平等」であり、性別に関係なく能力に応じて社会的地位や報酬が与えられるべきだと考えていた。無理やり女性役員の割合を半分にするとか、余計なハンディキャップを逆に嫌った。レストランで食事したときは、俺が出そうとすると、「女だからって下に見ないで。私はあなたの給料がいくらか知っているんだよ」と言って絶対に余分に払わせなかった。ティナは俺の同僚で会計責任者だったのだ。
新宿二丁目で働くある”女性”は、「私が小学生の女の子だったら、私みたいに心が女でも見た目はおっさんが入ってきたら、絶対親のいるところに逃げると思う」という理由で、公衆トイレには極力入らないという。入ったとしても、ほかに人がいないときを選ぶと言っていた。
これらの対処の仕方に正解があるわけではない。ただ、あらゆることが選択でき、自分の生き方を主張できるようになった。しかし、だからと言って伝統的な価値観を持つこともまた、自由であるはずだ。
女らしさを強要されることをいやがる女性は大勢見てきた。しかし、彼女たちは同時に、男性に男子力を求めていたりもする。つまり、求めることが矛盾しているし、ロジックが破綻しているのだ。求められたものをすべて満たすことが、人間としての技量ではない。
もう一度トキシック・マスキュリニティーに話を戻そう。有害な男らしさは有害だが、すべての男らしさは有害ではない。そして有害かどうかは人間の主観による。
ただ言えることは、この時代を生き抜くためには、絶対に男子力的が必要だ。そしてその中には、伝統的、というか本能的、生物的な強さも多分に含まれる。
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