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『ソーシャル・ネットワーク』の英語表現⑨ – 復讐は、冷めた頃に出されるのが一番美味い

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※まだ見ていない人には、若干ネタバレになる可能性があります。

前回の続きです。

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ただし、このページは映画自体の評論やストーリーの解説をするものではないので、作品を楽しみたい方は、映画をご覧ください。アマゾン・プライムでも、ネットフリックスでも観ることができます。


目次


My grandfather was one of the premier rowers of his day.

私の祖父は若い頃、第一線のボート選手の一人でした。

of his day = 彼の時代は。彼の最盛期の頃。

premier = 最高位の。プレミア・リーグの。

His Royal Highness: Brilliant race. I've never seen a race that close.
Cameron: Yes, Your Highness.
His Royal Highness: My grandfather was one of the premier rowers of his day.

皇太子:素晴らしいレースでした。あんな接戦のレースは見たことがない。
キャメロン:はい、皇太子。
皇太子:私の祖父も若い頃、第一線のボート選手の一人でした。

They have Facebook at Cambridge?

ケンブリッジ大学にフェイスブックがあるんですか?

日本の英語の授業のように細かく直訳すると、「彼らはケンブリッジ大学でフェイスブックをやってるんですか?」

この彼ら、というのは、ケンブリッジの生徒たちのことで、特定の個人やグループを表すものではないです。

Mr. Kenwright: I've just had a chat with my daughter. She told and her friends are already taking about the race, which they've just seen via their computers. A new website called Facebook. Do you have this in America?
Divya: Your daughter doesn't got to school in the States?
Mr. Kenwright: No. Cambridge, majoring in French literature. I wasn't aware there was such a thing.
Cameron: They have Facebook at Cambridge?
Mr. Kenwright: And Oxford and the London School of Economics.

ケンライト氏:さっき娘とチャットしてね。娘もうさっきのレースをパソコン上で観戦して友達とその話をしてたんだよ。新しいフェイスブックというウェブサイトでね。アメリカにはあるのかい?
ディヴィヤ:娘さんは、アメリカの大学に行かれてるんじゃないですよね?
ケンライト氏:いや、ケンブリッジだ。フランス文学を専攻してる。そんなものがあるなんて知らなかったよ。
キャメロン:ケンブリッジ大学にフェイスブックがあるんですか?
ケンライト氏:オックスフォードやロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)にもね。

前回に登場したショーン・パーカーの実力でしょうか。

マーク・ザッカーバーグにアイディアを奪われたキャメロン・ウィンクルヴォスたちは、ボート・レースのあと、フェイスブックがイギリスの大学にも広がっていることを知ります。

Take the bitter with the better.

人生のすいも甘いも受け入れよう。

bitter = 苦い。

the bitter = 苦いこと。辛いこと。

the better = ベターなこと。(さらに)良いこと。

こちらもうまい和訳がないのですが、そういう意味です。bitterとbetter語呂の良さは日本語では真似できません。

レースでヨーロッパに来ているウィンクルヴォス兄弟のホストファミリーの家主であるケンライト氏は、レースに負けたウィンクルヴォス兄弟をそう言って励まします。

Let’s gut the frigging nerd.

あのオタク野郎を潰そう。

gut =はらわたを抜く。メタメタにする。

frigging = Fワード。

これまで、訴訟を起こすことはハーバードのエリートらしくないと反対していたキャメロンですが、ついにマーク・ザッカーバーグと全面対決することを決めます。

Cameron: Screw it. Let's gut the frigging nerd!
Divya: That's what I'm talking about!

キャメロン:あのオタク野郎を潰そう!
ディヴィヤ:そうこなくちゃ!

It’s not a dish best served cold. It’s best served immediately and relentlessly.

冷めた頃じゃない。すぐに電話するんだ。

おそらく、英語のこの格言をもじったセリフです。

Revege is best served cold

Anonymous

復讐は、冷めた頃に出されるのが一番美味い。

作者不詳
Revenge is a dish best served cold – Anonymous
復讐は、冷めた頃に出されるのが一番美味い。- 作者不詳

この言葉は、もともと1800年代のフランスを起源とするようです(Writing Explained, 2022)。

仕返しをするなら、たっぷり時間を掛けて念入りに、相手が忘れた頃にやるのが最高だという、恐ろしい言葉です。

immediately and relentlesslyは、セットで覚える言い回しです。

I’m the business end of this company.

俺がこの会社の経営担当だ。

ニューヨークからカリフォルニアに飛んだエドワルドは、空港に迎えにくるはずのマークにすっぽかされて待ちぼうけを食らい、雨にずぶ濡れになって彼らの家にたどり着くと、ショーンがビジネスを切り盛りしていることを知り、憤慨します。

Eduardo: I'm the business end of this company. And he is a houseguest living here rent free on a generoud grant from the Eduardo Saverin Foundation.

エドワルド:俺がこの会社の経営担当だ。そして、こいつは、エドワルド・サヴァリン財団の恩恵に預かって無償で寝泊まりしているただの居候だ。

エドワルドがこの家のお金を出しているため、そのことを理由にショーンを責め立てます。

I don’t want that guy representing himself as part of this company.

俺はあの男にこの会社の一員だと名乗って欲しくない。

represent yourself as something = 自ら何かを名乗る。

I’d like to freeze this bank account and cancel all existing checks and lines of credit.

この銀行口座を凍結させて、すべての小切手トランザクションを止め、与信枠をキャンセルさせてください。

existing = 既存の。

line of credit = 信用供与。限度額。与信枠。

マークが自分に断りなくショーンを迎え入れた事が許せないエドワルドは、ついに強硬手段に出ます。CFOでスポンサーである自分の立場を利用し、フェイスブックのお金の流れを止めようとします。

Eduardo: I'd like to freeze this bank account and cancel all existing checks and lines of credit.
Bank clerk: May I see ID, please?

エドワルド:この銀行口座を凍結させて、すべての小切手トランザクションを止め、与信枠をキャンセルさせてください。
銀行員:身分証明書を拝見できますか?

We took a look at everything, and–congratulations–we’re going to start you off with a five-hundred-thousand-dollar investment.

書類はすべて目を通させてもらいました。そして、おめでとうございます。御社とは50万ドルの投資からお付き合いを始めさせていただきたいと思います。

この投資金額を表すフレーズの発音ですが、書面状は “a $500,000 investment”と書かれていても、”five thousand dollars”とは発音せず、ハイフンで繋げられた1単語の形容詞で”five-hundred-thousand-dollar”です。単数の”dollar”であることに注意してください。だから手前に a という単数の不定冠詞(singular indefinite article)が付いています。

マークとショーンは、ショーンのつてで、投資家ピーター・ティールからの投資獲得に成功します。ティールは、PayPalの創業者の一人でもあります。

ショーンの人脈の力によるところが大きいですが、アメリカの偉大な投資家がフェイスブックの可能性を見抜いたからこそ、可能性が広がりました。

If servers are down for a day, our reputation is irreversibly destroyed.

もしサーバーが一日ダウンしたら、俺たちの評判は取り返しがつかないほどのダメージを受ける。

マークはエドワルドが資金凍結した事を知り、抗議の電話をします。

Mark: Do you realize that you jeopardized the entire company? Do you realize your action could have permanently destroyed everything I'd been working on?
Eduardo: WE have been working on.
Mark; Without money, the site can't function. Difference between Facebook and everybody elese: We don't crash ever! If servers are down for a day, our reputation is irreversibly destroyed.

マーク:会社を危機に落とし入れたことを理解しているのか?お前の行動が、俺が築き上げて来たものを影響にぶち壊すところだったんだぞ。理解しているのか?
エドワルド:俺たちが築き上げてきたものだ。
マーク:資金がなければあのサイトは機能しない。フェイスブックと他のサイトとの違いはな、俺たちのサイトはクラッシュしないんだ!サーバーが一日ダウンしたら、俺たちの評判は取り返しがつかないほどのダメージを受けるんだよ。

I need my CFO.

俺は、俺のCFOが必要なんだ。

それでもマークは謝罪するエドワルドの幼稚な行動を許し、もう一度サンフランシスコに戻ってきてくれと頼みます。

この”my”にはすごく重みがあります。

エドワルドは、すぐに戻ると答えます。

Mark: Peter Thiel made an investment of half a million dollars. And he's setting us up in an office. They want to reincorporate the company, want to meet you. They need your signature on some documents, so you gotta get your ass on the first flight back to San Francisco. I need my CFO.
Eduardo: (sigh) I'm on my way.
Mark: Wardo.
Eduardo: Yeah?
Mark: We did it.

マーク:ピーター・ティールが50万ドルの出資をした。俺たちを新しいオフィスに移転させるらしい。彼らはこの会社を設立し直すつもりだ。お前に会いたがっている。いくつかの書類にお前のサインが必要なんだ。だから、朝一のフライトでサンフランシスコに戻って来いバカやろう。俺には俺のCFOが必要なんだ。
エドワルド:(ため息)待ってろ。
マーク:ワルド。
エドワルド:何だ?
マーク:俺たち、やったな。

That represents a 34.4 percent ownership share.

それは会社の所有権の34.4パーセントを占めます。

Eduardo: How many shares of stock will I own?
Man: Uh, 1,328, 334 shares. That represents a 34.4 percent ownership share. Why the increase from the original 30 percent?
Eduardo: Because you may need to dilute it to awared shares to new investors.
Man: I love working with business majors.

エドワルド:僕は何%の株を所有するんですか?
男:えー、1,328, 334株です。これは会社の所有権の34.4パーセントを占めます。なぜ元々の30%からアップしているのか、についてですが・・・
エドワルド:新しい投資者への報酬株式発行により、希薄されるからです。
男:これだからビジネス専攻の人と仕事するのは好きなんだ。

さすがCFOだけあって、エドワルドはお金周りに付いて熟知しています。

I can live with that.

まあいいでしょう。

満足ではないが、まあ我慢できる。それと一緒に生きていける。

Man: Sean Parker owns 6.47 percent.
Eduardo: I can live with that.

男:ショーン・パーカーは6.47%所有します。
エドワルド:まあいいでしょう。

こうして新しいフェイスブックがスタートします。


References

Amazon Prime, 2011. The Social Network Got Facebook and Zuckerberg All Wrong [Online]
Available at: https://www.ldoceonline.com/dictionary/install
[Accessed 10 September 2022].

Writing Explained, 2022 Grammar, Style, and Usage – Writing Explained [Online]
Available at: https://writingexplained.org/ [Accessed 15 September 2022].


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