英語で日常会話を話せるようになるには取り敢えず500単語必要で、新聞を読めるようになるには約2000〜3000単語、ネイティブと対等に話せるようになるのが大体10000単語くらいとかってよく聞きますよね?
それだったら、1日20単語ずつ覚えていったら1年半でネイティブ並みのボキャブラリーを手に入れられる事になります。
ところが、僕も経験がありますが、1年半くらいそれをやっても思った通りの成果は出ません。
それは何故かというと、発音もそうですが、単語の応用の仕方までマスターできていないからです。
基本の数1000の単語を組み合わせたいわゆるイディオム、熟語や、この動詞や形容詞は通常どの名詞と組み合わせるのが慣習的に自然か、という、コロケーション(collocation)が、英語を使いこなす上で非常に重要な要素になります。
これがないと、非常にカタコトに聞こえてしまい、日本人特有のアクセントと組み合わさって、海外の人は何を言っているのかさっぱり理解できない英語になってしまいます。
例えば、コロケーションを学ばず、テキストや辞書で日本語の語彙だけを学んだ中国人Aさんの日本語はこんな感じです。
「今日、わだしは、夕食後、グスリを食べだ。とでも苦い、土壌のにおいがしだ」
同様に、アメリカ人Bさんはこんな感じでしょうか。
「今日、わたーしわ、夕食ゴーに、薬をとーた。とても苦くて、ほこりのような風味でした」
どちらも、「今日、私は夕食後に薬を飲んだ。とても苦く、土のような味がした」ということを日本語で言おうとしています。母国語の訛りも相当ヘビーな設定です。ちなみに、完全なカタカナ英語は、英語ネイティブの耳にはもっと不快に聞こえます。
どちらもかなり不自然ではないでしょうか?
中国では、「薬は食べるもの」という単語を使うので日本語では「薬は飲むと表現する」と言うことをセットで覚えておかないと、不自然な日本語になります。
英語では、medicineは、takeという動詞を使うことが多いので、コロケーションを学ばず、medicineは「薬」、takeは「取る」と別々に習ったのをそもまま並べるとこうなります。また、日本語で薬の味を表現するのに、普通「土壌」などというビッグワードや、”dirt”の直訳は使いません。
あと、中国語で「味」は、匂いを表す単語だったりします。
これをコロケーションを知らない日本人が英語でいうと、こんな感じでしょうか?
Today, I swallowed medicine. It was bitter. A taste like earth did it.
まず、誰の薬で一個だったのかそれ以上か記述かないし、文字通り「飲み込んだ」わけです。そして、地球のような味が「した」というわけですね。
このように、単語を使う場合は、その単語の語源や使われた文化背景、もっと言えば世界観を理解し、一緒に使われる単語もセットで使わないと、風格がない、非常に不自然な英語になってしまいます。
したがって、単語の意味を調べる場合は、必ず定義(definition)だけでなく、例文も読んでください。そして必ずその言葉が使われる場面に自分の心を投入し、声に出してセンテンス丸ごと使います。
これはcontextual learningと言われるもので、僕が英語を学習する際も、繰り返し見た方法です。
前振りは長くなりましたが、今日は、いくつか熟語を紹介したいと思います。
熟語は、ミクロの単語レベルの学習ではなく、ネイティブらしい英語の用法のテンプレートです。
自分なりに、どの単語を変更すれば別の意味の言葉になるのか理解し、別の状況で使用すれば、ボキャブラリーはさらに豊かになっていきます。
今日は、僕自身がアメリカ生活していた時や、帰国後ネイティブがよく使っていたものを記載します。
(I was) just wondering.
質問して答えを聞いた後、大した意図はないことを示すときに使う。「ただ聞いてみただけ」くらいの意味。
Mike: Why did you ask?
John: Well, I was just wondering.
It strikes me that –
のように見える。To me, it seems that –
It strikes me that you are just jealous of his talent.
(It) suits me.
私は構わない。It is fine with me.
Mike: How about Friday afternoon?
Fei-fei: Suits me.
Keep this to yourself.
あなたの心にだけ止めておいてください。Keep it between us.
Yoshio: Keep this to yourself, but I’m going to take the offer.
Mike: Oh, trust me, man. I won’t tell a soul, but congrats!
Keeping busy
ずっと忙しくしている。have been busy
Have you been keeping busy lately?
Lots of luck!
グッドラック!I wish you luck! いつもGood luck.だけでなくちょっとしたバリエーションを加える。
Peggy: I think I’m going to ask for a raise.
Madoka: Lots of luck!
No sweat.
No problem. No worries. Don’t worry.少し近しい同僚に。
Chris: Hey, Yuji. Sorry about the delay yesterday.
Yuji: No sweat. We’re on a flexible schedule.
What more/else can I do?
これ以上何をしろと?What else can I do? 質問ではなく何をしたらいいのかわからなくなった時に感嘆文として使う。
Bruce: I heard that you lost your customer to a competitor. So sorry.
Yukiko: I tried everything I could, but they left us because they are relatives. What else can I do?
以上ですが、このサイトでは、米国ドラマの1エピソード丸ごとを使って、面白いビジネスで一目置かせる「クセのある」英語表現の解説のしています。
もし興味を持っていただけましたら、こちらからどうぞ。
Reference
Spears, R. A. 2003, Common American Phrases in Everyday Contexts Second Edition, McGraw-Hill